東照宮・幻の北廻廊 |
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廻廊というのは文字通り建物の周囲を取り巻いているから「廻廊」である。
東照宮の陽明門の左右から延びている回廊は本殿の北側部分にもあって、一周できるようになっていた。
北廻廊というのは、上の画像のつきあたりを左に曲がり西側に進むと、本殿の真後ろに「御行所」というのがあり天井に狩野永之助らが画いた絵があったそうだ。
しかし、この「北廻廊」の存在した期間は短かった。
正保三年(1646)の地震でゆるんだ背後の大石垣の補強でさらにその前面に石垣を組んだため、北廻廊のためのスペースがなくなってしまい正保四年(1647)北廻廊部分を撤去し、現在のような姿になってしまった。
北廻廊は約10年で(寛永の大造替は1636年)、その役目を終えてしまったことになる。
今でも、注意して見ると北廻廊の「切れ端」を覗くことができる。
拝殿入口で靴を脱ぎ、拝殿に向かって左に曲がる前に下の画像の光景が奥のほうに見えます。
参考文献:日光市史
左側に本殿の建物がある。写っているのは透き塀
透き塀側から見た廻廊