路面電車・日光軌道12 |
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画像提供:中村酒店
画像は古河アルミ前である。「白崖下(しらがけした)」という停車場名で呼ばれたこともある。白崖とは画面後方にある小高い丘陵地帯の一部なのだと思う。もともと、軌道と、それに並行する国道120号線は明治四十三年(1910)の日光軌道の開業に伴い、まさに「山を割るように」開削されたもので、後方の丘の地名を「割山(わりやま)」という。
それにしても、上の画像で印象的なのは実は「日光軌道」ではなく「ボンネットバス」のほうかも知れない。(今でも保存されている)
そういえば、現在、西岸良平作「ALWAYS~三丁目の夕日」という映画が公開されている。昭和33年頃を時代背景にした作品ということなのだが、ボンネットバスは出てくるのだろうか?
あの頃、母の実家があった某所の停車場で待っていると、土ボコリをあげながら未舗装の田舎道をボンネットバスがやってくる。そして、そのまま目的地に順調に着くかと思いきや、突然、止まってしまうということもあった。乗客が降りてそのバスを押したという記憶もある。私が押したわけではないので「戦力」にならないほど、幼かったのだろう。そして運転手がクランク状の鉄の棒を取り出して、バスの前下方に差し込んでクルクル回すとエンジンが復活し再び走り出す、なんてこともよくあった。
そのボンネットバスと日光軌道のツーショットという貴重な画像である。