那珂川町馬頭広重美術館そして隈研吾 |
那珂川馬頭広重美術館は、1998年12月に着工し、2000年3月に竣工した建物である。
設計は隈研吾(くまけんご)氏。
この美術館は、全体を地元産の八溝杉による格子(ルーバー)で覆い、壁は烏山和紙、床は芦野石が敷かれている。
歌川(安藤)広重の作品、浮世絵(版画・肉筆画)を中心に、他の浮世絵師の作品も展示してある。
しかし、最初は「何で馬頭で広重?」という疑問があった。
平成7年1月の阪神淡路大震災に被災された青木藤作氏のご遺族から、歌川広重の肉筆画を中心とするコレクション寄贈の申し出が馬頭町(現那珂川町)にあったのは、平成8年4月のことでした。青木藤作氏は、明治3年に栃木県塩谷郡熟田村狭間田(現さくら市)に生まれ、肥料店を佐久山、氏家、西那須野で営み、実業家として成功するかたわら、広重の肉筆画や版画をはじめとする美術品を収集された人です。ご遺族は、コレクションを一括して所蔵・展示してくれるところへの寄贈を望まれていました。
美術館は、この青木コレクションを核とした作品を展示し、町の中核的文化施設、さらに八溝地域の活性化につながる広域的文化施設とすることを目的に設置しました。地域住民の文化活動の充実と、他の美術館や海外との交流が円滑に図られるようなネットワーク作りを目指しています。
・・・という訳なのだ。ナルホドなあ~。
残念ながらというか、当然というか館内は撮影禁止で、画像で作品の紹介はできないが(こちらで見られます)、やはり現地に行って御自分の目で、その素晴らしさを味わって見て欲しい。
ところで、この近辺には何故か隈研吾氏設計の建物が多い。
そして、まだ行った事はないが、宝積寺駅前グリーンシェルター、ちょっくら広場 (栃木県塩谷郡)もある。
古い建物や宮大工によって造られた建造物にも興味があるが、優れた現代の設計家の作品も捨てがたい。